2025.07.15
腕の使いすぎで起こる肩の痛み
ハーモニー仙川中央整骨院です!!!
重いものを持ち上げたり、腕を繰り返し使うことで、肩の前に痛みを感じることはありませんか?その痛み、もしかしたら「上腕二頭筋長頭腱炎(じょうわんにとうきんちょうとうけんえん)」かもしれません。これは、力こぶの筋肉である上腕二頭筋の腱の一部が、肩関節の近くで擦り切れて炎症を起こすことで生じる痛みです。
症状の概要
上腕二頭筋長頭腱炎は、その名の通り、上腕二頭筋の腱が関与する炎症です。
具体的には、
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腕を上げる動作で肩の前面や深部に痛みが出る
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特に、腕を前に突き出す、物を持つ、物を持ち上げる際に痛む
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就寝中に寝返りを打つと肩が痛む
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肩の前面を押すと痛い
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腕を内側にひねったり、外側にひねったりする動作で痛みが増す
といった症状が挙げられます。
症状の原因
上腕二頭筋長頭腱炎の主な原因は、腱への繰り返しの負担や使いすぎです。
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重いものの持ち運びや、繰り返し持ち上げる作業:引っ越し業、建設業、介護職など
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スポーツ:野球(投球動作)、テニス(サーブ)、水泳(クロール)、バドミントンなど、腕を繰り返し使う競技
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加齢による腱の変性:腱がもろくなり、損傷しやすくなる
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不適切なフォームでの動作
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肩関節の不安定性や他の肩の病気(インピンジメント症候群など)との合併
などが考えられます。
症状の治療法
上腕二頭筋長頭腱炎の治療法として、当院では以下のような方法を用いて症状の改善を目指します。
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安静にする
痛みが強い場合は、肩や腕を安静に保ち、原因となる動作を控えることが非常に重要です。
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電気治療
電気治療は、痛みや炎症を軽減し、患部の回復を促進するために用いられます。 ハイボルテージ治療は、高電圧の電気を用いた治療法で、強い痛みに対して即効性が期待できます。炎症を抑え、痛みを和らげます。 立体動態波治療は、深部の筋肉まで刺激する治療法で、筋肉の痛みや緊張を和らげる効果が期待できます。
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テーピング療法
肩関節や上腕二頭筋をサポートし、腱への負担を軽減するために、テーピングを行います。
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手技療法
肩周り、特に上腕二頭筋やその周囲の筋肉の緊張を丁寧に緩め、血行を促進することで痛みを和らげます。また、肩関節や肩甲骨の動きを改善し、腕の負担を減らす施術も行います。
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運動療法
痛みが軽減してきたら、肩関節の可動域を広げるストレッチや、上腕二頭筋を含む肩周りの筋力トレーニングを行います。特に、正しい体の使い方や、重いものを持ち上げる際のフォーム指導も行い、再発予防に努めます。必要に応じて、EMS(Electrical Muscle Stimulation)を用いた体幹の筋力強化も組み合わせ、全身の安定性を高めます。
改善事例:重い荷物を扱う作業での肩の痛み
症例:
40代男性。 宅配業で日々重い荷物を運ぶ作業が多く、最近、腕を上げたり、棚から荷物を下ろしたりする際に、肩の前面にズキッとした痛みを感じるようになった。特に朝起きてすぐに痛みを感じ、仕事中も常に痛みが気になり、集中できないことが悩みでした。
改善例:
問診と検査の結果、上腕二頭筋長頭腱炎と診断しました。
まず、ハイボルテージ治療で患部の炎症と強い痛みを速やかに軽減。 次に、立体動態波治療を併用しながら、手技療法で上腕二頭筋とその周囲の硬くなった筋肉を丁寧に緩め、肩関節の動きを改善する施術を行いました。 痛みが落ち着いてきた段階で、肩関節の可動域を広げるストレッチや、肩の安定性を高めるための筋力トレーニングなどの運動療法を指導。特に、荷物を持ち上げる際の体の使い方や、肩に負担をかけない動作の工夫について具体的にアドバイスを行いました。
その結果、肩の前面の痛みは消失し、重い荷物も痛みなく持ち上げられるようになりました。仕事中の負担も減り、快適に作業できるようになったと大変喜んでいらっしゃいます。
上腕二頭筋長頭腱炎は、腕を酷使する方に起こりやすい症状です。放置すると慢性化し、日常生活や仕事に大きな支障をきたす可能性があります。 もし、肩の前面や腕を上げる際に痛みを感じたら、一人で悩まずにハーモニー仙川中央整骨院にご相談ください。
副院長 板倉 基二