2025.06.07
スポーツ中の大腿部打撲(モモカン)について
ハーモニー仙川中央整骨院です!
今回は「大腿部打撲(だいたいぶだぼく)」についてお話していきます。
症状名:大腿部打撲
症状の概要
大腿部打撲とは、太ももに直接的な強い衝撃が加わることで、筋肉やその周りの組織が損傷する怪我です。いわゆる「ももかん」とも呼ばれることが多いです。衝撃を受けた筋肉の内部で出血が起こり、血腫(血の塊)ができることもあります。
具体的には、
- 衝撃を受けた部分の痛み
- 腫れや内出血(あざ)
- 押すと痛む(圧痛)
- 筋肉を伸ばしたり、力を入れたりすると痛む
- 膝を曲げにくくなる、歩きにくくなる
- 重度の場合、しこりのように硬くなることがある
といった症状が挙げられます。
症状の原因
大腿部打撲の主な原因は、太ももへの直接的な外力です。
- スポーツ中の衝突:サッカー、バスケットボール、ラグビーなどで相手の膝や体の一部が当たる
- 転倒して太ももを強打する
- 硬いものにぶつかる、物が落ちてくる
などが考えられます。
症状の治療法
大腿部打撲の治療法として、当院では以下のような方法を用いて症状の改善を目指します。
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RICE処置
受傷直後の応急処置としてRICE処置を行います。これにより、内出血や腫れを最小限に抑え、痛みを和らげます。
- Rest(安静):患部を動かさないようにする
- Ice(冷却):患部を冷やす
- Compression(圧迫):患部を圧迫する
- Elevation(挙上):患部を心臓より高く上げる
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電気治療
電気治療は、痛みや炎症を軽減し、患部の回復を促すために用いられます。 ハイボルテージ治療は、高電圧の電気を用いた治療法で、強い痛みに対して即効性が期待できます。炎症や痛みを和らげ、回復を早める効果が期待できます。 立体動態波治療は、深部の筋肉まで刺激する治療法で、筋肉の痛みや緊張を和らげる効果が期待できます。
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テーピング療法
患部を保護し、再度の衝撃から守るためにテーピングを行います。また、腫れや内出血の拡大を防ぐ目的でも使用します。
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手技療法
痛みが軽減してきたら、硬くなった筋肉を丁寧にほぐし、血行を促進します。これにより、内出血の吸収を促し、筋肉の回復を助けます。また、周囲の関節の動きを改善し、スムーズな動作を取り戻す手助けをします。
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運動療法
回復段階に入ったら、筋肉の柔軟性を回復させるストレッチや、筋力トレーニングを行い、再発を予防します。スポーツ復帰に向けた段階的なリハビリテーションも重要です。
改善事例
症例:
10代男性。 サッカーの試合中に相手の膝が太ももに強く当たり、その場で激しい痛みと腫れが出た。痛くて足を引きずらないと歩けない状態でした。
改善例:
問診と検査の結果、大腿部打撲(重度の筋挫傷)と診断しました。
受傷直後からRICE処置を徹底し、ハイボルテージ治療で患部の強い痛みと炎症を速やかに抑えました。腫れの拡大を防ぐために圧迫テーピングも施し、安静を指示。 数日後、痛みが落ち着いてきた段階で、立体動態波治療を併用しながら、手技療法で硬くなった太ももの筋肉を丁寧にほぐし、内出血の吸収を促しました。 その後、患部の状態を見ながら、徐々に膝の曲げ伸ばしや軽い歩行練習を開始。回復に合わせて、ストレッチや筋力トレーニングなどの運動療法で筋肉の柔軟性と筋力を回復させ、最終的にサッカーの動きに対応できる体作りを行いました。
その結果、太ももの痛みは消失し、日常生活はもちろん、サッカーの練習や試合にも完全に復帰することができました。
大腿部打撲は、スポーツをする方にはつきものの怪我ですが、適切な初期対応と治療が非常に重要です。放置すると、筋肉が硬く残ったり(骨化性筋炎)、慢性的な痛みに繋がることもあります。 太ももをぶつけて痛みを感じたら、一人で悩まずにハーモニー仙川中央整骨院にご相談ください。
副院長 板倉 基二