2025.06.08
「四十肩」にもいろいろあります!
ハーモニー仙川中央整骨院です!
今回は「回旋筋腱板損傷(かいせんきんけんばんそんしょう)」についてお話ししていきます。
症状名:回旋筋腱板損傷
症状の概要
回旋筋腱板とは、肩関節を安定させ、腕をさまざまな方向にスムーズに動かすために働く4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)とその腱の集まりを指します。回旋筋腱板損傷は、これらの腱の一部が傷ついたり、断裂してしまったりする状態です。
具体的には、
- 腕を上下させたり、特定の角度で動かすと肩が痛む
- 背中に手を回す(エプロンの紐を結ぶなど)動作で痛みがある
- 夜間に肩の痛みで目が覚める(夜間痛)
- 肩に力が入りにくい、腕が上がりにくい
- 肩を動かす際に引っかかり感や、カクカクとした音を感じる
といった症状が挙げられます。
症状の原因
回旋筋腱板損傷の主な原因として、
- 加齢による腱の変性:年齢とともに腱の柔軟性が失われ、傷つきやすくなります。
- 肩の使い過ぎ:野球、テニス、水泳、バレーボールなど、腕を繰り返し上げるスポーツをしている方
- 転倒や外傷:肩を直接ぶつけたり、強く引っ張られたりする衝撃
- 不良姿勢:猫背や巻き肩が続くことで、肩の構造に負担がかかりやすくなります。
などが考えられます。
症状の治療法
回旋筋腱板損傷の治療法として、当院では以下のような方法を用いて症状の改善を目指します。
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電気治療
痛みや炎症を軽減し、血行を促進するために電気治療を行います。 ハイボルテージ治療は、高電圧の電気で強い痛みに即効性が期待できます。炎症を抑え、痛みを和らげます。 立体動態波治療は、立体的に深部の筋肉にアプローチし、硬くなった筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。
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テーピング療法
肩関節を安定させ、損傷した腱板への負担を軽減するために、症状に応じたテーピングを行います。
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手技療法
肩甲骨や肩関節周囲の硬くなった筋肉を丁寧にほぐし、血行を促進することで痛みを和らげます。また、肩関節の可動域を改善し、スムーズな動きを取り戻すための施術も行います。
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運動療法
痛みが軽減してきたら、肩甲骨周りの筋肉のストレッチや、回旋筋腱板の機能を回復させるための筋力トレーニングを行います。正しい肩の使い方や姿勢の指導も行い、再発予防に努めます。必要に応じて、EMS(Electrical Muscle Stimulation)を用いた体幹の筋力強化も組み合わせ、全身のバランスを整えます。
改善事例
症例:
50代女性。 最近、腕を上下に上げたり、背中に手を回してエプロンの紐を結ぶ際に、肩の外側が痛むようになった。特に夜寝ている時にも痛みが強く、なかなか寝付けないこともありました。
改善例:
問診と検査の結果、回旋筋腱板損傷と診断しました。
まず、ハイボルテージ治療で肩の強い炎症と痛みを軽減。夜間痛の緩和にも効果を発揮しました。 日中の負担を減らすため、テーピングで肩関節をサポートし、安静を促しました。 痛みが落ち着いてきた段階で、立体動態波治療と手技療法を組み合わせ、肩周りや肩甲骨の硬くなった筋肉を丁寧に緩め、肩関節の動きを改善する施術を行いました。 その後、腕をスムーズに動かすためのストレッチや、肩の安定性を高めるための筋力トレーニングなどの運動療法を指導。日常生活での肩への負担を減らす動作や姿勢の工夫についてもアドバイスしました。
その結果、腕を上下させる動作や背中に手を回す際の痛みがなくなり、夜間も痛みなくぐっすり眠れるようになりました。日常生活の様々な動作が楽になり、快適に過ごせると喜んでいらっしゃいます。
回旋筋腱板損傷は、放置すると慢性化し、肩の機能がさらに低下してしまう可能性があります。 もし、腕を上げたり背中に手を回す際に肩に痛みを感じたら、一人で悩まずにハーモニー仙川中央整骨院にご相談ください。
副院長 板倉 基二