2025.11.11
腕を上げると肩が痛い…インピンジメント症候群の原因とメカニズム
ハーモニー仙川中央整骨院です!
「腕を真横や上に上げようとすると肩の途中で痛みや引っかかりを感じる」「特定の角度で肩が詰まる」といった症状にお悩みではありませんか?それは、「インピンジメント症候群」かもしれません。
インピンジメント症候群は、肩のトラブルの中でも特に多く見られる症状の一つです。
インピンジメント症候群とは?
インピンジメント(Impingement)とは、直訳すると「衝突」や「挟み込み」という意味です。
これは、腕を上げる際に、肩の関節内部にある組織が、肩の骨と骨の間に挟まれて炎症を起こしてしまう状態を指します。
衝突が起こる場所:肩の「屋根」の下
衝突が起こる場所は、肩の最も上部にある骨の屋根のような部分、「肩峰(けんぽう)」の下の空間です。この狭い空間には、肩を安定させたり、腕を上げたりするために重要な腱(スジ)が通っています。
特に挟まれやすいのが、肩のインナーマッスルの一つである「棘上筋(きょくじょうきん)の腱」です。腕を上げたときに、この腱が肩峰と上腕骨の頭の間で繰り返し挟まれ、炎症を起こすことで痛みが生じます。
インピンジメント症候群の主な原因
インピンジメント症候群は、単なる使いすぎだけでなく、体の構造的な問題や姿勢の歪みが複雑に絡み合って発生します。
1. 姿勢の歪みと肩甲骨の機能不全(構造的要因)
現代人に最も多い原因です。
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巻き肩・猫背: デスクワークなどで猫背になると、肩甲骨が前に出た状態(巻き肩)で固定されます。この姿勢では、肩峰の下の空間が元々狭くなり、腱が挟まれやすくなります。
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肩甲骨の動きの悪さ: 腕をスムーズに上げるためには、肩甲骨が肋骨の上を滑らかに動く必要がありますが、背中の筋肉が硬くなると、その動きが制限されます。その結果、腱が挟まれる「危険な角度」で無理に腕を動かそうとしてしまい、衝突が起こります。
2. オーバーユースと筋力バランスの崩れ(動作的要因)
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腕を上げる動作の多用: 野球、バレーボール、水泳、テニスなど、腕を頭より上に上げる動作(オーバーヘッド動作)を繰り返すことで、腱に慢性的な炎症が起こり、組織が腫れてさらに挟まれやすくなります。
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インナーマッスルの機能低下: 肩関節を安定させるインナーマッスル(腱板)が弱くなると、腕の骨が正しい軌道を通れず、骨が上にズレて衝突を起こしやすくなります。
放置すると悪化するリスク
インピンジメント症候群の痛みを放置し、無理に動かし続けると、挟まれた腱が繰り返しダメージを受け、最終的には腱が部分的に切れたり(腱板損傷)、断裂したりするリスクが高まります。
「腕を上げると痛い」という症状は、体からの重要なサインです。仙川で肩の痛みにお悩みの方は、ぜひ一度ハーモニー仙川中央整骨院にご相談ください。
副院長 板倉 基二



